冒険王(青年団)@こまばアゴラ劇場
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今日は、保障期間内で修理したコンタクトレンズを受け取り、美人の店員さんと、可愛い店員さんに応対されて、満足しましたが、これも自分が少しでもお金を持っているからだよなぁと反省しつつ、劇団青年団を見に、駒場に行きました。駒場では、東京大学の学園祭の広告や、商店街のバザールで、微妙に盛り上がっていました。こまばアゴラ劇場の写真がうまく取れなかったので、画像は、よくアゴラに入る前に行く喫茶店。250円でコーヒーお代りし放題。セルフサービスですが。

青年団の冒険王は、新しい書下ろしではなく、若手によるリバイバルだったのですが、劇場の前に平田オリザがいました。他の観客も気がついているだろうけれど、誰も注目していないし、サインを求める人も当然いません。もし、野田秀樹が公演前に劇場をうろついていたら、ファンが殺到するところでしょう。しかし、みんなにほっとかれるところが、ある意味、平田オリザの人格の良さというか、青年団が好きな人が持つ独特の距離感と言いましょうか、そんな感じです。



舞台はイスタンブールのドミトリーで、真ん中にテーブルがあり、その周りに2段ベッドがあるという典型的なドミトリーでした。男の中に紛れて女1人で泊まっているんですが、彼女の部屋の出入りによって、男達の話題の下品度が違う微妙な可笑しさ、そして放浪の旅に出て5年も帰ってこない夫を探している女性教員、ギリシャに旅行に来たお嬢様学生、その微妙に時間の感覚と金銭感覚が違うリアリティの面白さ、平田オリザの文法どおりの作品でした。

イスタンブールのドミ、アジアから来た人、ヨーロッパから来た人、アジアに旅立つ人、ヨーロッパに旅立つ人、舞台としてはいいなぁと思いました。ただその部屋に日本人しかいないという妙な感じはありましたが。ちょっと青年海外協力隊でアンマンのドミトリーに泊まっていた頃のことを思い出しました。ヨルダンは狭い国で首都アンマンまで殆どの地域がバスで3時間くらいで出てこれるので、インドネシアや中国やジンバブェとは少し違ったドミトリーの集まる人の多さがあると思いますが、みんなで共同で料理を買いに行ったり、日本の本が重大な情報源だったりするところが、なつかしく思ったりしました。あと200円あれば1日暮らせる話題とかもなつかしかったです。そういえば、イスタンブールって、アンマンに近いな、地域としては。

あと、この戯曲は、平田オリザの自伝的作品らしくて、彼が実際に自転車世界旅行に行ったときの経験を元に脚色したそうで、時代背景が、ソ連とアフガニスタンが紛争し、朝鮮半島では冷戦状態が続き、日本では江夏が広島カープで最多セーブを記録し、YMOが世界的なブームを起こし、ウォークマンが製品化されるといった、70年代末の話題が、ふと会話に出てきて楽しかったです。ちなみにその頃、私は小学校高学年でした。

(今日のYouTube) 東風(TONG POO) / Yellow Magic Orchestra
 YMOは細野さんが東洋の音楽観を持ち、教授が西洋の音楽観を持ち、幸宏がPOPにアレンジしたという感じです。幸宏がいなかったら、細野さんと教授が一緒に音楽やることはないかも。
by hide3190ymo | 2008-11-15 22:46 | 舞台&美術
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