リンダリンダラバーソール (大槻ケンヂ 原作) @ スペースゼロ
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今日、大槻ケンヂ(筋肉少女帯)が原作の音楽劇「リンダリンダラバーソール」を見に行きました。久々に泣けてきました。最近は演劇や映画を見て泣いてしまうことが多くて、これは隣に恋人がいないから涙を見せてよいという状況もありますが、やはり年を取ると涙もろくなるのでしょうか。

3列目の2番というチケットを持ってたのですが、すぐ目の前がスピーカーの席でして、過去にリキッドルームのスピーカーのそばでライブ難聴になったことがあるので、主催者のエイベックスのスタッフに、お願いして、売れ残った当日券の席で、後方の真ん中の席のチケットに替えてもらいました。いい会社だなー、エイベックス。

80年代後半に始まる「バンドブーム」の頃のストーリーなので、おっさんや比較的若いおばさんが客層の中心かと思っていたのに、多いヤングギャル率、アヴリルのコンサート以来です。



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高いヤングギャル率は、中に入って分かったのですが、AAA(トリプルエー)の西島君が主役だったんですね。役者を調べずに、ここまで着た私も私ですが。(笑) 

ストーリーは、シンプルで、コンビニでバイトしているおっさんが実は元ロックバンド「暴君少女」のヴォーカリストのナミオで、いつもノートに詞を書いていました。そこへ若いバンドマンのアルバイトに、バレてしまい、彼が暴君少女に復活してほしくて、元メンバーとつき合わせてしまいます。それから、過去のナミオの回想シーンと、現在のシーンが入り混じりながら、劇は展開されます。

売れない奇抜なインディース・バンド「暴君少女」のファンだと名乗るコマコという少女に、ナミオは出会います。コマコに出会った日、彼女はラバーソールという、流行の靴を履いていました。その靴の話をきっかけに2人は親しくなりました。コマコも売れない劇団の少女で、2人の共通の悩みは、「表現したい衝動だけがあって、実は伝えたいものが何もない」ことでした。コマコは、伝えたいことがある曲って、こういう曲だ、と言って、リンダリンダ(もちろんTHE BLUE HEARTSの歌)を歌いました。ナミオは、「オレだって伝える曲が歌いたいけれど、オレには何もないんだ、オレはダメな奴なんだ、苦しくて苦しくて仕方ないんだ」と胸を打ちあけると、コマコは、「だったら、その今の心を、苦しくて苦しくて仕方ないんだ、オレはダメな奴なんだ」ということを歌にすればいいじゃない、素直になりなさいよ」と励ましました。

すると、ナミオの頭にふと曲が浮かび、歌い始めました。
♪ オレは 高木ブーだよ~ 曲の名は、「高木ブー伝説」

この曲がヒットし、レコード会社と契約して、大物バンドと対バンすることになり、「コマコが僕を変えてくれたんだ、どこまでも、一緒に行こう」とナミオとコマコの2人は切っても切れないラブラブな関係になります。そして、あるオーディション・テレビ番組(イカすバンド天国のパロディ)を受け、有名なDJに紹介され、ますますヒートアップします。何万人の観衆のいるライブツアー、激しいスピードで有名人になっていくナミオに、コマコは「スピードについていけなくなる」と不安を打ち明けるが、「どこまでも連れて行く行ったじゃないか」と安心させるナミオ。

「暴君少女」が出演するテレビの音楽番組で、光GENJIの役が出てきて、みんなでローラースケートを履いて「パラダイス銀河」を歌うシーンは、爆笑しました。でも、バンドブームがだんだんヒートアップし、レコード会社から、売れる曲を書くように催促され、バラエティ番組にも、ひっぱりダコになったナミオは、忙しすぎてコマコとも会う時間も少なくなり、だんだん2人の関係が、ギクシャクしてきます。そのキャラクターの強さから、バンド活動よりも芸能人として活動する時間も多くなり、だんだん自分のやりたかったロックを見失い、「バンドブーム」という巨大な市場に利用されるだけの人間になったナミオ。

ある地方公演で、女性ファンに「ロックについて語りたい」と押しかけられ、一緒に酒を飲んでいるうちに、泥酔され、心の優しいナミオは、ホテルの部屋で泥酔した女性ファンを仕方なく部屋で介抱していたら、内緒でついてきたコマコにそれを見られ、浮気だと誤解されしまいます。コマコは、「4日後、あたしの誕生日だって、覚えているの?」と問い詰め、メモ用紙を切り取って「ここに『お誕生日プレゼント引き換え券』と書きなさい!」と言って、ナミオに書かせて「今度会えるときがあったら、お誕生日プレゼントちょうだいね!」と言って、去っていきました。それからもう、2人は、会うことがありませんでした。

バンドブームが下火になり、レコード会社に、ナミオだけが会社に残って「暴君少女」の他のメンバーは解雇することをつげられ、ライバルのバンドマン達も、みんな自分の所属する事務所をクビになっていきました。替わって、各音楽事務所は、軟弱なフレンチポップ(たぶん渋谷系といわれたピチカートファイブの小西康陽か、フリッパーズギターの小山田圭吾をモチーフにしたと思われる)を取り入れたアーチスト等に路線変更しようとしました。ナミオはレコード会社にも残らず、「暴君少女」も解散を決意し、メンバーは、それぞれの人生を歩んでいくことになりました。

それから、20年後、メンバーに再会したナミオは、幻想シーンというか心理描写のシーンで、亡くなったライバルバンドのメンバーや、コマコや、一緒に「暴君少女」のメンバーが出てきて、心を揺さぶられ、ノートに「オレはカレーが食べたい」とか書いているし、幻想の中のコマコに「素直になりなさいよ」と言われ、復活ライブを決意しました。

音楽フェスに参加した20年ぶりの「暴君少女」のライブステージは、盛り上がりました。同じフェスに参加した若いバンドマン達からも「さすがベテランですね」と尊敬されます。そこへ、20年ぶりにコマコに会いました。「途中で疲れるおやじライブだったら、どうしようかと思ったけれど、全然イケているね!」と励まされました。

「コマコはどうしているの?」と聞いたら、「お母さんになっているわよ。子供はもう小学校2年生なの。」と言われて、「もう、お母さんかぁ」と、ちょっとショックを受けるナミオ。「まだ持っているわよ、お誕生日プレゼント引換券。」とコマコが言うと、「何がほしい?買ってあげるよ。」と応えるナミオ。

ナミオは、ずっとずっと、コマコのことが好きだったんだなぁ、お母さんになったコマコにも、ちゃんとプレゼントするなんて、その優しさに、私は、目に涙が浮かんで、男泣きしました。

コマコは、リクエストしました。 「ラバーソールの靴!」
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会場の外に出ると、新宿は雨でした。

ちなみに、レベッカのNOKKOのような、キュートな、コマコ役は、唐沢美帆ちゃんでした。

明日12月6日が、千秋楽ですが、バンドブーム時代の皆さま、一見の価値あり!です。
会場は、新宿南口から徒歩5分のスペースゼロで、昼の部と、夜の部、13時と、17時、当日券、出ているそうです。ストーリーはめちゃめちゃ分かりやすいので、「演劇は難解だから・・・」と思う方も是非!

帰りの電車の中で、ずっと「THE BLUE HEARTS」のベスト盤を、i PODで聴いていました。確かに「伝えたいものがある」バンドだなぁ、と思いました。

(今日のYouTube)  星をください / THE BLUE HEARTS
by hide3190ymo | 2009-12-05 20:26 | 舞台&美術
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