【初観劇】 「カガクするココロ」+「北限の猿」 劇団青年団 @ こまばアゴラ劇場
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今年最初の観劇は、平田オリザ率いる劇団青年団でした。1日に似たシチュエーションの舞台を2つ行うコンセプトで、昼の15時から「カガクするココロ」、夕方の18時から「北限の猿」が上演されました。(日によって開演時間が違うので、ご注意を)

「カガクするココロ」は、遺伝子組み換えで新しい生物を作ろうとするバイオテクノロジーの研究室で、医学・農学・物理学・化学・生物学・霊長類学などの多方面の分野の専門家からなるプロジェクト、「北限の猿」は、猿をネアンデルタール人に5年で進化させるために複数の猿を飼っている研究室で、社会生物学・生化学・言語学・心理学霊長類学・心理学の専門家からなるプロジェクトが舞台となっています。

2つとも全く違う芝居ですが、同じ舞台装置を使って上演されました。どちらも大学の研究室なのですが、前者は基礎生物学的、後者は応用生物学的なジャンルなので、また会話の内容も微妙に違っています。研究室のメンバーに、その妹や、妹の友達、バンド仲間のヘビメタル・ファッションの人、就職を斡旋するリクルーター等が出入りして、ストーリーは展開していきます。



アネゴ肌の女性、空気の読めない人、いつもはしゃぎ過ぎの人、リーダーシップを取りたがる人、真面目でストレートな人、結婚しているのに若い女性を妊娠させてしまった遊び人の男性、若いのに妊娠して中絶を迷っている女性、研究室内カップルで離婚して狂言自殺未遂をした女性、、生命について研究している人々が、みんなどこか自己管理が出来ていない様子、完璧な人なんていないという雰囲気が、リアルな会話を通して、滑稽に描かれています。

いつも通りの平田オリザの口語演劇、主人公不在の演劇スタイルで、同時多発的会話が発声する演劇なのですが、大げさなシーンや残虐なシーンは、一切なくて、安心して見られる演劇です。登場人物がそれぞれドラマのある人生を背負っていますが、そのドラマを見せるのでなく、あくまで研究室の中での会話する様子が舞台のうえで、リアルな会話として表現しています。でも、その会話の中に、どこか自分とリンクしている部分があり、共鳴するところが、心当たりのある部分が、どんな人にもあるような演劇だと思います。

「カガクするココロ」+「北限の猿」by青年団、どちらも90分くらいの芝居で、各3500円、セット券だと6000円です。「1日に、2つも芝居を見るのは、疲れるかなぁ」と、最初は私も思ったのですが、ケラリーノ・サンドロヴィッチの3時間の長ったらしい芝居を見るのに比べれば、全然、気楽ですし、セットで見ると分かる「隠しギャグ」もあるので、時間に余裕のある方は、セットで見ることをオススメします。

本公演は、1月26日(火)まで、こまばアゴラ劇場で上演されています。日によっては、託児サービスもありますので、是非チェックしてみてください。平田オリザの新作ではなく、再演ですが、役者が若手陣にガラッと変わりましたので、また、芝居の雰囲気も違います。誰にも超オススメです。ただし、小学生以下は、事前に性教育をしておいた方が良いと思われます。

紀伊国屋サザンシアターでもなく、吉祥寺シアターでもなく、こまばアゴラ劇場で見る青年団こそ、青年団の芝居の良さを味わえます。ただ、劇場内は乾燥しているので、荷物やコートを無料で預けることが出来ますが、ポケットに、「のど飴」を入れて入場することをオススメします。アゴラ劇場の隣のコンビニにも売っています。風邪をひいている人は、トローチを持って行きましょう。咳き込みだすと、かなりツライものがあります。
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こまばアゴラ劇場の1階には、演劇・舞踏関係の資料室があり、ストーブがあって、暖かいです。
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LISBLANCという喫茶店。こまばアゴラ劇場の開演前に、気軽に立ち寄れる場所です。東大生のお客さんと、観劇に来たお客さんが、いつもいます。でも、そんなに混んでいません。
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この喫茶店は、コーヒー、紅茶が、350円でセルフサービスです。駅前のマクドナルドより、劇場に近いし、何時間でもコーヒーだけで粘れますから、オススメです。
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ケーキも売っていて、喫茶スペースで食べることも、お持ち帰りも可能です。「カガクするココロ」が終わって、「北限の猿」が始まるまでの待ち時間をつぶすには、もってこいの場所です。
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一応、場所的には、このマップの通りです。アゴラ劇場は、井の頭線「駒場東大前」の西口ではなく、東大口から出たほうが良いです。
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東大の構内も、入れるようです。風情のある校舎ですが、今日は、中に入る時間がありませんでした。遠くから来た方は、是非、構内を散策してみると良いでしょう。
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えー、実は、時間がないと言いながらも、このシーンを撮影したくて、15分くらい粘っていました。でも、結構、踏み切りが降りかかっているのに、無理に渡ろうとする東大生が、結構いました。勉強できても、社会のルールは、守りなさいと、説教したくなるオヤジな私です。
by hide3190ymo | 2010-01-10 22:51 | 舞台&美術
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