第20回 下北沢演劇祭 「アンチクロックワイズ ワンダーランド」 阿佐ヶ谷スパイダース @ 本多劇場
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昨日、下北沢の本多劇場に、ユンケル飲まずに、行きました。阿佐ヶ谷スパイダースを見に来たのですが、下北沢のあちらこちらで、「第20回演劇祭」が開かれています。

下北沢にある劇場の本多劇場、ザ・スズナリ、駅前劇場、OFF・OFFシアター、「劇」小劇場、楽園、シアター711、東京ノーヴィ・レパートリーシアター、東演パラータ、北沢タウンホールの各地で、演劇祭をやっていままして、今年は20周年を迎えるそうです。

20年前というと、夢の遊眠社(野田秀樹)・ブリキの自発団(生田萬)・第三舞台(鴻上尚史)・劇団青い鳥(市堂令)・劇団「NOISE」(如月小春)・遊機械全自動シアター(高泉淳子・白井晃)・プロジェクトナビ(北村想)などが、第三代・小劇場ブームが生まれた頃です。

この当時の演劇は、当日券で見たいときに、ぶらっと東京に行けば、芝居が見れるという良さがありましたが、今は人気の劇団、特にNODA・MAPとか、新感線とか、大人計画は、チケット取りたくても、売り切れちゃいますものね。同じ野田秀樹でも、「夢の遊眠社」時代は、直接、パルテノン多摩に行って、「彗星の使者(ジークフリート)」が、当日券で見れました。

というか、あえて「下北沢演劇祭」と位置づけなくても、下北沢は一年じゅう芝居をやっているような気がしますが・・・。

「アンチクロックワイズ ワンダーランド」 は、結論から言うと、「難解」です。決して、初めて演劇を見るガールフレンドや、気晴らしに芝居を見たい人を、誘っていくのは、リスクがあります。哲学的思考の好きな人、言葉遊びの好きな人、現実と虚構の中を往復してみたい人には、おすすめです。

スタッフに聞いたら、若干の当日券は用意しているらしくて、土曜日の夕方でも売っていましたので、多分、どの回でも買えるのではないかと思います。東京公演(下北沢・本多劇場)は、2月14日まで売っているので、興味のある方はどうぞ。



舞台装置は、ほとんど皆無で、テーブル、椅子があるだけで、役者がそれを持って移動します。役者がパントマイムで、お茶を組むふりをしたり、ドアを開けるふりをしたりして、役者同志・観客がイマジネーションを共有することを狙っています。

照明も、スポットを絞ったり広げたりするだけで、色彩はありません。音響も、必要最小限で、シンプルなものでした。たまに6本の柱状のモニュメントみたいなものが出てきますが、それが何かは分かりません。

それだけに、役者の演技力というものに、芝居が成立する全てがかかっているので、透明で緊張感のある芝居でした。セリフも観念的な長ゼリフが多くて、1箇所でも、とちってしまうと、芝居が台無しになりそうな感じがしました。

ストーリーが非常につかみづらくて、植物人間の心の中とか、売れない作家の脳みその中とかを、継ぎはぎしたような虚構の世界でした。既成の時間・空間という概念にこだわってしまうと、芝居が楽しめないかも知れません。

でも、芝居が難解というのは、逆にとると、「個々の観客が自由にイメージする」ことが許されるのだと思います。そういう意味で、’『ことば』を使った舞踏’に近いものがありました。1つ1つのシーンが、詩の朗読を積み重ねていくような芝居でした。

古来、ギリシャの都市国家で、詩の朗読から演劇へ発展したと、大学の劇団の友人で比較文化学専攻の女性に、教わった記憶があります。宮沢賢治の詩にも、セリフのやりとりがある詩がありますよね。その逆パターンだと思います。

それにしても、劇団青年団はいつも平田オリザの理論に基づく作品だし、NODA・MAPはいつも役者が走り続ける芝居だし、どの劇団も「この劇団はこういうジャンルだ」といものがありますが、阿佐ヶ谷スパイダースは、時代劇から、シュールなものから、アンダーグランドなものまで、毎回、全然違う作風で、実験的だなぁ、と感じました。音楽で言えば、RADIOHEADみたいなものでしょうか。

でも、やっぱり、私個人の趣味でいうと、真木よう子が出演していた『桜飛沫』が良かったです。いや、あれは、阿佐ヶ谷スパイダースが、というより、真木よう子の演技に、一目惚れしました。その真木よう子がさぁ・・・。旦那がうらやましいっす。

【下北沢・本多劇場マニアにとっては、たまらない写真集】
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東急東横線から京王井の頭線に渋谷で乗り換えるときに必ず通るポジション。「Mr.Bean」に改修されていて、長蛇の列でした。
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線路の後ろのクレーン2台が下北沢の連続道路立体交差工事です。
地元住民の反対運動が起きている下北沢の再開発事業の一環です。
駅のそばが、すぐ商店街で人間らしいカオス性のある景観なのに、駅前に都市計画道路が出来て、街が分断され、容積率の緩和により高層建築物が建てられて、下北沢の古きよき町並みが壊されるとして、住民合意の取れてない市街地再開発事業が進められています。
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下北沢駅南口の工事現場の仮囲いに、下北沢演劇祭20周年を記念して、過去のポスターが貼ってあったり、街のマップが貼ってあったりしています。工事のイメージアップを図ったものだと思われます。
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京王井の頭線の高架下に、いろいろな手作り商品が売られていました。
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下北沢駅南口から、本多劇場へ向かう道沿いにある公衆トイレ、お腹を壊しているときとか、ここに公衆トイレがあるのは、非常に便利です。
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本多劇場は、このマルシェの建物の中です。劇場から見れば、ここは裏口になりますね。
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この階段を登ると、マルシェの反対側にある本多劇場があります。そこに至るまでの通路にあるCDショップは、結構掘り出し物があります。
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下北沢東会の商店街にも、下北沢演劇祭20周年のPRが、なされていました。
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マルシェの外壁に「演劇の街・下北沢へそうこそ」の垂れ幕が、飾られています。この垂れ幕は1年中です。
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気になる小劇場。この劇場だけでなく、いろいろな劇場のインフォメーションセンター的な役割を果たしているようです。
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いよいよ、本多劇場の正門から入ります。当日券の人は、この階段に並ぶようになります。
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チケット売場です。なんというか、こう、レトロな感じがします。
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公演が終わると、すっかり夜。土曜日の夜は、下北沢も賑わっています。
by hide3190ymo | 2010-02-07 14:40 | 舞台&美術
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