星人式 ~ツイッター創作小説より ~
私のつぶやきですが、ツイッターの「dancing_hide」では、1969年6月に、地球に観光しに来て、宇宙船が、京急黄金町駅に置いてある宇宙人というキャラクター設定になっています。

そして、今日の成人式とかけて、「星人式」としました。そして、私の一番好きな文学作家・宮沢賢治さんの「銀河鉄道の夜」と、松本零二さんの「銀河鉄道999」とかけて、ストーリーを作ってしまいました。

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【ツイート1】

あ、そうだ、明日は星人式だから、宇宙に帰らなくちゃ。体調が優れず、宇宙船は黄金町に置いといて、銀河鉄道に乗ろう。5枚つづりの回数券を買って、ジョバンニと、カムパネルラと、メーテルと、星野鉄郎と、私で、割勘しよう。「最近、地球どう?」って聞かれたら、原発事故の報告しなくちゃ。

(ジョバンニとカムパネルラは「銀河鉄道の夜」、星野鉄郎とメーテルは「銀河鉄道999」の登場人物です。)

【ツイート2】

なう、明日の星人式に行くため、銀河ステーションを出て、小惑星を抜けるトンネルの中で、銀河鉄道のウェイター、ガラスのクレアさんが注文を取りに来ました。メーテルは鳥の唐揚げ定食、星野鉄郎は明太子スパゲティ、ジョバンニは海老グラタン、カムパネルラは広島風お好み焼き、私は焼魚定食です。

(ガラスのクレアさんは、「銀河鉄道999」で、火星から土星に行く途中に出てくる登場人物で、小惑星を抜ける「心のトンネル」で、鉄郎たちを守るために、粉々になってしまった人物です。)

【ツイート3】

明日の星人式の会場に向かう銀河鉄道の中で、カムパネルラはつぶやきました。「おっかさんは僕を許してくれるだろうか」と。北十字を通り過ぎると、「鳥を捕る人」が乗ってきました。「はくちょう座でも、原発がある惑星では、全て鳥が放射能汚染で絶滅した。地球も早く脱・原発をした方がいいよ」と。

(「鳥を取る人」は、「銀河鉄道の夜」に出てくる登場人物で、鷺や鶴を飼って売る商人です。ちなみに、鳥をつかまえては袋に入れる幻想的なシーンを、映画「銀河鉄道の夜」では、秋山羊子さんの「入れて」が挿入歌になっています。)

【ツイート4】

明日の星人式の会場に向かう銀河鉄道の中で、星野鉄郎は機械の体をタダでくれる星につく前に、カタログを渡されました。どの機械の体にも、放射能にどのくらい耐えきれるか記載されています。人間の体で自然と共生して生きるべきか、機械の体になって原子力発電で生きるべきか、鉄郎は悩みました。

(「銀河鉄道999」では、星野鉄郎が母親が機械伯爵に殺され、復讐するためにメーテルから機械の体をタダでくれる星に行くのですが、そこに着く前に機械の体にするカタログから選ぶことが出来ず、その星の女王が選ぶ機械の体にならなくてはいけなくなってしまいます。)

【ツイート5】

明日の星人式の会場に向かう銀河鉄道の中で、星野鉄郎は、放射能に耐えられる機械の体のカタログを、車両の窓から放り投げました。「機械の体なんてくそくらえ!原子力発電なんてくそくらえ!」と。 そして、ジョバンニはカムパネルラに言いました。「ほんとうのさいわいって、なんだろう?」

(「ほんとうのさいわい」は、「銀河鉄道の夜」のテーマとなる台詞です。)

【ツイート6】

おはようございます。今日は星人式です。星野鉄郎は、放射能に耐えられる機械の体をタダでくれる星で、原子炉を支えるネジにされそうでしたが、王女であるメーテルに助けられ、メーテルが別れを告げました。ジョバンニはカムパネルラに言いました。「カムパネルラ、僕達、ずっと一緒に行こうねえ。」

(「銀河鉄道999」では、メーテルがアンドロメダ帝国の女王の娘で、機会の体を選べなかった星野鉄郎は、アンドロメダ帝国を支える「捻子(ネジ)」の体にされることになりました。しかし、星野鉄郎に想いを寄せていたメーテルは母親を裏切って、ダミーの捻子と入れ替えになり、鉄郎はその捻子を銃で撃つと、アンドロメダ帝国のエネルギーがなくなり、帝国は崩壊しました。そいてメーテルはアンドロメダに残ることになり鉄郎に別れを告げました。また、「銀河鉄道の夜」では、ジョバンニは、親友のカムパネルラと、永遠にどこまでも旅を続けていたいと思っていました。)

【ツイート7】

なう、星人式ちう。核戦争が起きて永久に生命が住めなくなった星や、自然と共生している生命体が10万年前の前・生命体が地中に埋めた放射性物質を見つけて困っている星もあるそうです。他の星人達から口々に「地球も早く脱原発して、核兵器も持っていない方がいいよ」と言われます。

【ツイート8】

「星人の主張」で、地球代表で、ジョバンニと私が近況報告。社会問題ではジョバンニの住む岩手県イーハトーブが東日本大震災で受けた被害状況と、「ミツバチの羽音と地球の回転」の上映、文化面ではBEADY EYEが主催でロンドンで東日本大震災のチャリティーLIVEのことを報告しました。

(イーハトーブは、宮沢賢治の生まれた故郷、理想郷のイメージです。)

【ツイート9】

なう、星人式2次会。宇宙カラオケでは、全ての生命体のある星の歌が備えてあります。制服向上委員会の「ダッ!ダッ!脱・原発の歌」と、「悪魔・野田・TPP」を楽しく歌いました。

【ツイート10】

風邪薬の漢方薬の副作用が止まらなくて、ツライので、星人式2次会を抜けて、星野鉄郎とジョバンニと、帰りの銀河鉄道で帰りました。天の川の野原「ほんとうの天井」を通ると、座席からカムパネルラの姿が消え、黒いびろうどばかり光っていました。ジョバンニは、もう、咽喉一杯に泣き出しました。

(「銀河鉄道の夜」の中で、カムパネルラが天の川で「ああ、あすこの野原はなんて綺麗なんだろう。みんな集まっているねえ。あすこが本当の天上なんだあっ、あすこにいるのは、僕のおっかさんだよ」と話しました。「カムパネルラ、僕たちずっと一緒に行こうねえ」ジョバンニが振り向くと、カムパネルラはいませんでした。つまり、カムパネルラは、天国に行ってしまったのです。)

【ツイート11】

気がつくと、星野鉄郎とジョバンニと私は、地球の野原で眠っていました。意地悪なザネリが原発の被ばく作業をしているところ、メルトダウンとなり、カムパネルラが原子炉へ助けに行ったらしく、ザネリは助かりましたが、カムパネルラは救出できませんでした。

(「銀河鉄道の夜」の中で、気が付くとジョバンニは、元の地球の野原で眠っていました。そして、川に子供が落ちている騒ぎがありました。ザネリを救出しようとしたカムパネルラが川に溺れて救出できなかったのです。そして、ジョバンニは銀河鉄道で天国へ行ったことに気づきます。ジョバンニは泣きながら、母親に牛乳を届けに行きました。)

【ツイート12】

原子炉のメルトダウンで亡くなったカムパネルラは、きっと、天の川の「ほんとうの天井」でお母さんと暮らしているのでしょう。放射能に耐えられる機械の体にならなかった星野鉄郎と、親友を失ったジョバンニは、地球上の生命として、「脱・原発」を決意しました。以上で、星人式の話は、おしまいです。

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医者に2週間、安静にしていろと指示されたため、3連休、どこへも出かけずに、こんなものを気晴らしに作ってしまいました。すみません。

(今日のYouTube) Galaxy Express 999 / ゴダイゴ
by hide3190ymo | 2012-01-09 12:52 | ポエムの広場
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