シャープさんフラットさん ナイロン100℃ @ 本多劇場
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昨日は、最後の夏休み(お盆休みがない代わりに6月~9月の間に調整して5日休むことになっている)を使って、午後半休して、銀行→パスポートの更新→医者と回ったんだけれど、銀行とパスポートの窓口の人がたまたま横柄な感じでやだったなぁ、そいで、医者に行って「友達とのすれ違いがあって悩んでいる」と話をしたら、「時間が解決しますから距離を取りましょう」とアドバイスされ、なんか気持ちがブルーになり、このまま飲み屋に行って店の女の子に慰めてもらおうかと思ったけれど、やっぱり文化的な暮らしがしたいので、そのまま下北沢に直行して芝居を見に行きました。相変わらず、井の頭線は、ギュウギュウでした。



今回のナイロン100℃も、当然ケラリーノサンドロヴィッチさん(もと有頂天のケラ)でした。従って客入れの曲は、ケラ&シンセサイザーの曲、公演前から舞台装置が凝った構成で、何が始まるかワクワクしました。あと2冊ぐみのパンフレットで、1冊が公演パンフ、もう1冊がナイロン100℃15周年の歴史が書いてある本を買いました。今回の公演は、ホワイトチームとブラックチームの2つのチームに分かれて公演しているんだけれど、ブラックチームの方が、みのすけ、犬山犬子、小池栄子、坂井真紀とかメジャーどころが出ているので、ホワイトチームしかチケット入手できませんでした。

一番最初のワンシーンが、女優の活舌が悪くてセリフが聞き取りにくく、興ざめでしたが、その部分を除いては、実にいい芝居でした。ケラの脚本は、役者に相当のテンションがないと面白くならないし、逆に役者からすれば演技に自由度があってそういう脚本は魅力的でやりがいがあると思います。

舞台はあるサナトリウムで、セレブな入院施設。なかには末期ガンで入院している人もいれば、世の中に関わるのがイヤで住み着いた人もいます。それぞれ親子関係、男女関係、対人関係にいろいろな問題を抱えながら、ストーリーが繰り広げられます。シュールな笑いの脚本ばかり書いて、劇団のメンバーにも理解されず、サナトリウムに逃げ込んでしまった作家と、たまたま妙に理解を示してくれる女性とのかけ合いの部分が面白かったです。

最近の私は、年老いたせいか映画や演劇を見るとすぐ涙がでてしまいます。病気になっても、人を笑わせ続ける、もはや人を笑わせること以外の生き方しか選択のしようがない主人公の姿が、今の自分と重なって見えて、私のプレイバックシアターが劇場で行われているみたいで、涙が出てきました。

結末は、悲しい結末なのですが、最後の最後までギャグが入って落とし、号泣と大爆笑が同時に、出てきてしまって、オレはどうすればいいんだ~という状態になって、舞台は幕を閉じます。私が見たケラの作品の中では、ベスト作品じゃないかなーと思います。

(今日のYouTube) 心の旅 / 有頂天
by hide3190ymo | 2008-09-20 15:54 | 舞台&美術
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