世田谷パブリックシアターの前では、世田谷区の生活工房があり、そこで、東急世田谷線40周年の記念イベントとして、「世田谷線ものがたり」という展示がしてあって、世田谷線各地の写真展や、鉄道模型、古いプレートや電車の部品なども置いてあったりして、マニアにはたまらない内容ではないでしょうか。 今日の観客層は、「昔の若者」という感じの人が多くて、アヴリル・ラヴィーンのコンサートの観客層より、平均年齢が2倍以上、高そうでした。(笑) 上々颱風は、沖縄音楽が40%くらい、バリ島などアジア各国の海洋性民族音楽が30%くらい、ロックが30%くらい、という一応ワールドミュージックのジャンルに入っていると思いますが、私は90年代は、洋楽を殆ど聴いていなくて、この上々颱風やTHE BOOMとか、、ユッスー・ンドゥールとかを聴いていました。 生で上々颱風を見るのは、3回目で、いずれも20代のとき、横浜市開港記念会館で横浜JAZZプロムナードに出演していたときと、藤沢・遊行寺の無電気ライブで前座が坊さんのお経だったり、バンドというより、音楽を通じたパフォーマンス集団という感じで結構面白いです。時には、東京大学駒場寮の浴室でやったりします。七夕の日は新宿花園神社で公演です。 実は、最新アルバム「土民の歌」は、昨日コンサートが始まる直前に、リピート予習をしたのですが、出題率が高かったです。あと持っているアルバムは、「愛があるから大丈夫」と「GNAHS GNAHS」くらいですが、知らない曲も楽しめました。でも、開場して入ったら、今日アルバム買う人も多いみたいでした。 そして、白崎映美さんのMC、「皆さん、今日のためにゴールデンウィークにどこにも行かずに来てくれてありがとうございます。今年はETCとかで高速道路が安いそうですが、歩行者にこそ補助金を出せー!」と挨拶。 そして、今回のアルバム「土民の歌」のコンセプトの紹介。「いくらテクノロジーが発達しても、アスファルト一枚はがせば、全部、土!そして海人(うみんちゅ)ならず、土民(つちんちゅ)に帰ろうじゃないか!だからこのアルバムは、全曲、聴いていると裸になりたくなります。しかし、パブリックシアターの観客が全員裸になったら、全員逮捕!裸になるのは、心だけにしましょう。そして、今日の明日の公演を両方聴けば、アルバム全曲を聴けるようにしています。」 定番の「愛よりも青い海」で盛り上がり、「仏の顔もIT'S ALL RIGHT」で、♪ちっちゃいこと、ちっちゃいこと気にしない、気にしない、気にしない♪、の部分で、観客みんなで、両手でカチャーシーを踊りをしました。(このバンドは固定客が中心ので、こういうノリが決まっているようです。)紅龍さんは、三味線をギターのように弾いていました。ちょっとジェイク・シマブクロさんを思い出しました。 そして、白崎映美さんが、客席に入ってきました。おっさんをセンスで叩いたり、唐突にハグしたり、絡んできました。私は通路側の席なので、そして、白崎映美さんが私の目の前に来て、もうドキドキものでした。しかし、私と同じ並びの通路を挟んで反対側に座っているおっさんが、ぎゅっと抱きしめられて、めちゃ羨ましかったです。でも、白崎映美さんは、すごく綺麗で素敵な人で、憧れの歌手なんですけれど、こんなに近くで見れて、幸せでした。 綺麗な女性だか、よく見ると、結構オバサンだ。 よく見ると、結構オバサンだが、綺麗な女性だ。 そして突然、映美さんが、劇場のど真ん中に仁王立ちになり、天に向かって両手を広げて言いました。 「サンキュー、ベイビー! 愛していま~す!」 これは、故・忌野清志郎さんの、「愛し合ってるかーい!」へのレスポンスだと、すぐ分かりました。(上々颱風の客層は、RCサクセション世代が多そうでした。) 映美: 清志郎さんが亡くなった今、生きている私達がやりましょう! 観客: おーっ! 映美: せんそう、はんたーい! 観客: せんそう、はんたーい! 映美: もういっちょ、せんそう、はんたーい! 観客: せんそう、はんたーい! それから、ドラムスの渡野辺マントさんの寸劇「旅の者です」をやって、風呂敷からフライパンなど調理器具を出しました。その調理器具を使って、「横須賀バーニングナイト」を演奏しました。私はこの曲が好きです。上々颱風というと沖縄のイメージが強いかも知れませんが、実は、横須賀出身のバンド、紅龍さんと西川郷子さんが横須賀で結成したのが最初らしいです。それで「ハロ・ハロ・ヨコスカ」みたいな曲もあります。 「恋で地球は回っている~原爆は許すまじ~」では、猪野陽子さんが琴をギターのように弾いていました。続いて「虹」では、西川郷子さんがソロで歌い、白崎映美さんはバックコーラスでしたが、西川郷子さんは、本当に歌が上手いです。それから1曲知らない曲が入って、次は高畑勲アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」のエンディングテーマ曲「いつでも誰かが」でした。この曲は紅龍さんの作品ですが、歌詞がすごく良くて、上々颱風のライブでは必ずやる曲みたいです。 再び、白崎映美さんのMC。 「私達、上々颱風の歌を聴いて、お客様に喜んでいただけると、私達も幸せです。だから、見に来てくださるお客様には、本当に感謝しています。どのくらい感謝しているかと言うと、私の定額給付金を、お客さん全員に配ってもいい!1人あたり30円くらいでしょうか。(笑)」 続いて「酔いどれ天国」。ちょっと曲のノリが、ソウル・フラワー・ユニオンの「ビールを飲んで宇宙に行こう」に似ています。ここでも、白崎映美さんの指導で、観客が新しいポーズのノリを指導。次の曲はまた知らない曲でしたが、観客の一部が立って踊るようになりました。 それから、メンバー紹介。紅龍さんは、最近、電車に乗っていて、席を譲られることが多い、と年を取ったなぁ、という話をして、アルプス一万尺を三味線で弾いていました。ゲスト出演していたパーカッションの男性、名前なんだっけな、忘れました。名前を忘れたけれど、かなりのテクニシャンです。 「今日はあんちゃのめでで日」「土民の唄 Part 1」を歌って、さよならのカーテンコール。しかし、舞台照明はわずかについており、雷の音が音響で流れていました。 観客席から「♪もっと、もっと、もっと~ ♪もっと、もっと、もっと~」のアンコールのかけ声がありました。これも、上々颱風の固定客独自のノリというか、お決まりのアンコール催促の仕方なんだそうです。 アンコールは2曲で、1曲は「歌うは夢」でまったり、2曲目は知らない曲でしたが、ノリの良い曲で、会場全体が立ち上がり、踊っていました。まさに沖縄民謡のライブのラストシーンで、みんなでカチャーシーを踊るというテンションの高さでした。 白崎映美さんが、「上々颱風も、お客様も、高齢化してきましたが、生きている限り、音楽を楽しもうではありませんか!」とのかけ声で、シメました。 楽しかったなぁ、でも、白崎映美さん、2時間あれだけテンション高く動きながら、声いっぱいに歌う体力ってすごいなぁ、今、何歳くらいの人なんでしょう。独身でしたっけ?結婚していましたっけ。私のお嫁さんになってくれないかなぁ。(笑) 上々颱風は、3年前のフジロックで、フランツフェルディナンドの時間帯に、「FIELD OF HEANEN」で、トリを努めていました。今年も来てくれないかなぁ。野外で、上々颱風を見てみたいです。野外が似合う邦楽アーチストとしては、UAと上々颱風とクラムボンくらいでしょうか。でも、フランツと重なったら、フランツ見るかも。どっちが好きかじゃなくて、フジロックでは洋楽優先に見ないと、邦楽はソロでいつでも行けるしね。 (今日のYouTube) ① 仏の顔もit's all right ② let it be / 上々颱風 某局金曜コンサートの動画です。2曲続けてどうぞ。
by hide3190ymo
| 2009-05-10 10:38
| 音楽&映像
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