ノー・アート・ノー・ライフ ナイロン100℃ @ 本多劇場
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昨晩は、下北沢の本多劇場で、ナイロン100℃の「ノー・アート・ノー・ライフ」を見に行きました。2001年のケラリーノ・サンドロヴィッチ(音楽界では、元・有頂天のケラ、現・ケラ&シンセサイザースのケラ、演劇界では劇団健康のケラリーノ・サンドロヴィッチ、KERA-MAPケラリーノ・サンドロヴィッチ)の作品の再演でした。

ネタで笑わせるコント作品ではなく、あくまで役者の演技で笑わせてくれるコメディ演劇で、でも一応は、スト―リーがあり、ケラらしいポップでカラフルな作品です。私も久しぶりに心の底から爆笑しました。

初めて演劇を見る方々にも分かりやすい作品だと思います。ケラの作品をデートで誘うのは、大変危険ですが、「ノー・ライフ・ノー・アート」は、比較的、下ネタや自虐ネタのない無難な作品です。(笑)

舞台は、定点観察方式で、フランス・パリの地下酒場で、パリ在住の日本人の自称・芸術家が集まって、空間は固定、時間軸だけが2回動きます。舞台美術は定点観察だけに、バーテンダーのアンティークな凝った造り、立派な大道具・小道具を使っています。

前半は、1974年の暮れ、オブジェ作家、画家、贋作家(模写をする人のこと)、画商、小説家、小説家に歌詞を書かせる芸能プロダクションの人、バーテンの店員が集まり、ギャグを混ぜながら後半の芝居が始まる伏線を作っていきます。

後半は、その2年後のシーンと、その2時間後のシーンがあり、時間が変わるシーンには、一端、第一幕を下げ、そこにスクリーンが映し出し、その後のバーテンさんの暮らしについて、これもギャグを混ぜながら、その時間移動の間に何が起きたかナレーション的に映し出されて説明されます。そうすることで、役者のセリフの中に説明的な文章を入れる必要がなくなり、その分、リアルな一瞬一瞬の世界に、役者も集中的に演技が出来ます。

ネタバレになるので、ストーリーは書きませんが、役者が皆、個性的で、役作りがしっかりしていて、動きにもメリハリがあり、滑舌もしっかりしています。ま、そんなことは当たり前ですが、最近は、演技の基礎訓練が出来ていない劇団員がプロとして出演して恥ずかしい人もいますので。そういう基本がしっかりしていてこそ、ケラさんのギャグは生かされます。

エンディングも、退廃的な状況なのに、暗くはなく、むしろ明るくてイキイキとしている人間模様で、喜劇でも悲劇でもなく、「みんなダメ人間なんだ。人間はみんな弱いんだ。人間なんて所詮ちっぽけなんだ。それでいいのだ。」というメッセージが伝わってきました。ハッピーエンドではないけれど、心の優しい芝居だったなぁ、と思いました。

今回の役者さんは、全員、登場人物全員8人とも男性であることに、終演後、気がつきました。ポスターも、なかなか面白いデザインなので、500円で買って、部屋に貼ってある古いNODA-MAPのポスター(松たか子が時代劇の格好をしているポスター)を剥がして、貼り換えました。

楽しい演劇で、見て良かったなぁ、と思いました。

ノー・アート・ライフ、これから全国に回りますので、是非どうぞ。

【東京公演】2011年 11月5日(土)~11月27日(日) / 下北沢 本多劇場
【北九州公演】12月3日(土)~4日(日) / 北九州芸術劇場 中劇場
       ※受付開始は開演の1時間前、開場は開演の30分前です。
【名古屋公演】12月7日(水) / 中京大学市民文化会館 プルニエホール
【大阪公演】12月10日(土)・11日(日) / 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【広島公演】12月13日(火) / アステールプラザ 大ホール



【自宅から本多劇場への道のり写真集】
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阪東橋交差点。
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大岡川@京急黄金町駅前。
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夕方の黄金町駅ホーム。
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横浜駅京急ホーム。
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東急東横線・みなとみらい線への乗換階段の広告。
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渋谷駅で東急から京王線へ乗り換えるコーナーにある「Mr.Beans」
豆乳と大版焼きが美味しい店です。
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渋谷の京王マークシティにある岡本太郎の壁画。
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京王井の頭線で下北沢へ移動。
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下北沢駅に到着。
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下北沢駅構内のコインロッカー。
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本多劇場の入っている下北沢マルシェ。
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芝居が21時までなので、底上するために入った
マルシェの喫茶店、アンティークなインテリアです。
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サンドヴィッチのサービスセットを食べました。
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観劇後の21時30分頃の下北沢駅前。
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渋谷から東急東横線で横浜へ帰宅。


(今日のYouTube) 七色シャックリ / 有頂天
by hide3190ymo | 2011-11-13 14:37 | 舞台&美術
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