昨日、横浜・新高島の「Brillia SHORTSHORTS THEATER」という小さな映画館に、ドイツで200の町で4000回以上のイベントがされて、コスタリカ、リオ・ネ・ジェネイロ、トリノ・ケンブリッジ・ロンドンでも上映されて200万人の観客の動員を得たというドキュメンタリー映画「第4の革命~エネルギー・デモクラシー」を見に行きました。 実際に、この映画で「再生可能エネルギー」に向けて、ドイツでは、2022年までにすべての原子力発電所を止める計画が策定されています。 この映画では、福島第一原発事故が起きる前から上映されており、反原発VS原発という構図ではなく、原発事故についても、殆ど言及はしていません。むしろ、持続可能な社会、地球環境保全の対場から、石炭・石油・原子力を使わず、再生可能エネルギーにシフトすることが、10年~20年くらいの長期スパンで考えれば、経済を壊すことなく、実現できる確証が持てます。 原子力エネルギーは、資源であるウラン鉱石などの乱採掘で熱帯雨林が伐採され、半減期100,000年かかる放射性物質(プルトニウム)を廃棄物として出してしまうので、CO2は排出しないクリーンなエネルギーではなく、資源も地球温暖化を促し、廃棄物はもっと危険であることを提言しています。 また、アフリカなど、電気を使えない国々が、電気を使う先進国のために、環境破壊や戦争が絶えないことも指摘されています。 実際、この映画の製作には、約300の企業やNGOを4年かけてレポートし、150万ユーロのサポートを得て作られました。デンマークの「フォルケセンタ」ーという最先端の技術が集まる再生可能エネルギー研究施設、「マリ・フォルケセンター」というマリ共和国のNGOの指導で天然資源を村民が持続的に管理し環境・エネルギー・教育を地元住民と伴に行い地域が自立出来る持続社会づくり、発熱と同時に蓄熱を行う太陽熱発電所等の先進事例が紹介されています。 また、再生可能エネルギーの事例として、水力発電、太陽光発電、風力発電の他にも、地熱発電、海洋温度差発電、天然ガス、レドックス・フロー電池(再生可能エネルギーを蓄電する電池)、バイオマス発電(間伐材・廃材などの植物から得た有機エネルギーを発電源とする手法)、R水素(再生可能エネルギーを使用して、水から水素を取り出すエネルギー利用の概念、1?の水には3.6Whの電力に相当するエネルギーが眠っており燃やしてもCO2を排出しないため、温暖化防止にもつながるとされている概念)などが、紹介されています。 原子力発電・火力発電に固執する政治家や企業経営者は、これらの電力供給手段に、既得権を持っているからであり、エネルギーシフトにより産業構造が変わるのを恐れています。もちろん、原子力発電・火力発電の犠牲となって働く労働者1人1人に罪はないです。 原子力発電・火力発電の既得権に依存する企業経営者と癒着している政治家に投票しないようにしましょう。今まで原子力発電・火力発電に関わっている労働者の方々の雇用を、風力発電・太陽光発電などの技術開発・運営等で確保する政策転換が必要です。 火力・原子力から再生可能エネルギーへシフトするのは、産業構造を変えるため、10年間~20年間というスパンは必要です。でも、今から計画的に始めましょう。まず既得権に依存する政治を、選挙に投票することで民主主義的に変えましょう。 また、鎌仲ひとみ監督のドキュメンタリー映画「ミツバチの羽音と地球の回転」の中で、「日本の殆どは、ドイツなどヨーロッパより南にあり、山や水が多く、偏西風も流れており、どうして日本では出来ないの?と、スウェーデンが、主張していました。 この映画は、「再生可能エネルギーシフトの教科書」を言っても過言でないほど分かり易く解説されています。これからの将来の進路を中学生・高校生にも、是非、見てほしいです。脱原発派も原発賛成派も、まずこの映画を見て学習しましょう。 「第4の革命~エネルギー・デモクラシー」は、K’s cinema(新宿)とオーディトリウム渋谷で1月27日金曜まで、Brillia SHORTSHORTS THEATER(横浜・新高島)で、 1月29日日曜まで上映中です。 東京・横浜以外でも、随時、自主上映会などがあると思いますので、是非、ご欄くださいませ。「ミツバチの羽音と地球の回転」と同様に、よりグローバルな視点から編集されています。 これから述べることは、かなり、映画とは関係なく、私の個人的意見です。 では、日本のように、大都市や地域格差のある社会に、こんなエネルギーシフトが出来るの?と思うかも知れませんが、水道・下水道など生活に欠かせないライフラインは、現在でも、地方自治体が支給しています。県や政令指定都市と言った単位で、地方自治体が電気で供給出来るようになれば、運搬費費用も、エネルギーも、減少します。地域で作ったものを地域で作れば、貧しい農漁村に原子力発電所を建てて、都市部の人々が大量消費する「都市と地域の格差の問題」の構造もなくなります。 そのためには、地方自治体の土木職・建築職・電気職を増員し、再生可能エネルギーの発電所は、自治体の責任でメンテナンスをして、再生可能エネルギーの発電所の建設事業は、民間企業に委託することにより、現在は原子力発電に携わっていている物理や電気に詳しい技術者やシステムエンジニア・電気工事士等の労働者の雇用を、政府が補償し、各地方自治体の再生可能エネルギーの設計・施工を請負う地元企業が、彼らの雇用を確保することを提案したいと思います。 また、大阪市の橋下市長や、横浜市の元・中田市長らが、「脱原発」を訴えても、それは、市民の前では、ええかっこしいの単なるプロパガンダ作戦であることを、強く訴えます。 彼らは、「新自由主義」と言って、医療施設や保育園などBHN(Basic Human Needs)を自治体の責任を放棄し、何でも民営化し、小さな政府、小さな地方自治体を作ることを、松下政経塾などから学び、「地方自治は民主主義の学校である」という地方自治体の役割を無視しています。 横浜市の元・中田市長は、横浜市最大の医療機関である港湾病院を売り払い、患者は全員、主治医から引き継がれることなく、新しい主治医に変えさせられ、急速な保育園の民営化により保育園の待機児童数が増加し政令指定都市の中で、最も待機児童数が多い都市となり、社会福祉への予算を減らし、元・中田市長の一番の人気である青葉区・都筑区に地下鉄グリーンラインという赤字電車を建設し、開港150周年に予算をかけすぎて大赤字となり、横浜開港150周年の6月2日の次の衆議院選挙の時に、「衆議院選挙の機会に横浜市長を辞めて、国民運動を始める。」といい、女性スキャンダルにまみれた彼が市長をやめました。というより、失敗が見えかけたので、トンズラしました。「格差があって何が悪い。」と言って開き直ったあげく衆議院銀をやめた小泉純一郎そっくりです。 横浜市長を辞めたとたんに、今まで元・横浜市長・中田宏をたたえていた新聞やTVや雑誌が、急に彼のスキャンダルを報道し始め、日本のジャーナリズムの権威主義的なレベルの低さを感じました。 公務員人件費削減と言っても、事務職員だけではありません。公務員は事務職員より、臨床検査技師・看護師・保育士・社会福祉士・ケースワーカー・精神保健副士・動物園飼育担当・樹木剪定技師・食肉市場の検査員・調理師・小中学校の先生等の割合が方がはるかに多いのです。公務員人件費の裏側には、生活に必要な社会福祉施設を売り飛ばし、最低価格で落札させ、民営化された後の保育園の殆どは、保育士や調理師が最低賃金ギリギリまで落とされた給料で働き、低所得者市民が「健康で文化的な最低限度」の暮らしをするために必要な行政サービスが受けられなくなっている、つまり、公務員人件費削減は、自治体サービスの機能を低下させ、「弱い者は死ね」と言っているようなものなのです。 中田宏が国民運動をやると言って、行先は大阪だという噂を聞いて2年が経ちましたが、常に大阪市の橋下市長の横を歩いており、大阪府構想区役所機能強化の担当として雇っています。大阪市の労働組合つぶしも、中田宏が橋下徹の入れ知恵だと思います。 横浜市を新自由主義の実験場にして、失敗しかけたから、今度は、大阪市で実験ですか。橋下徹が、彼を副市長にしようとしましたが、市議会の承認が得られそうもないので、やめましたが、次の大阪市議会議員選挙で、大阪維新の会が、議員の多数を占めれば、中田宏は大阪市の副市長になるでしょう。だいたい「維新」って、長州力が新日本プロレスの悪役グループを作るときの言葉じゃないですか。でも、パフォーミング・アーツの「維新派」は好きだったりしますが。 こんな「独裁者」を名乗った新自由主義者が、「脱原発」を出来る訳がありません。再生可能エネルギーへのシフトは、この映画が主張するように、産業構造を変えなければいけないのです。氏族可能な都市・農村を作るためには、地方自治体の強化も必要です。そして、計画的に経済をコントロールする必要があります。市場完全開放の新自由主義者の概念と、再生可能なエネルギー・シフトは、矛盾しています。このエセ「脱原発」論者に騙されないように、特に大阪市や名古屋市の市民の皆さまは、がんばって革新の仮面をかぶった反動政治を変えてくださいまし。 最近は、都市再開発においても、「コンパクト・シティ」という概念が中心になっています。コンパクト・シティとは、徒歩圏内で、生活・勤労・健康管理・福祉が全て取り入れられるようになり、再開発を面的に拡充するのでなく、コンパクトにまとめていきます。この概念は、「ル・コルビジェの輝ける都市」の発生に似ていると思います。 日産ウォークと言って、横浜駅から新高島までの、屋外回廊があり、日産グローバル本社の建物の中を貫通していまして、そこにCO2を排出しない電気自動車が展示されています。 Brillia SHORTSHORTS THEATERのすぐ隣がマリノスタウンです。この雨の中でも、芝生の上で、子供たちが元気で、フットサルの試合をして走っていました。子供たちが安心して、外で遊べるクリーンな地球を、皆さまと一緒に守っていきましょう。 (今日のYouTube) Hello Earth / Kate Bush 1988年にケイト・ブッシュがリリースしたアルバム「Hounds Of Love」収録曲、名作です。
by hide3190ymo
| 2012-01-22 12:18
| 平和と国際連帯
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