Egypt  Youssou N'Dour
「イスラム教が世界中で議論の的になった場合、人々がどのようにこの宗教を引き継いできたか知る必要がある。それは全くテロリズムや暴力とは無関係だ。そして今このアルバムを発表するときが来たと思う。」ユッスーは、アルジャジーラ、BBC等多くのメディアに言いました。

セナガルでは、イスラムの教義や行事が、取り立てて宗教を意識することなく、土着信仰に根ざして、日常生活に自然に溶け込んでいったことを世界に伝えるため、その聖人たちを題材としたオマージュを作品にしたのが、このアルバム「エジプト」だそうです。
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ユッスー・ンドゥールの音楽は、セネガルの伝統的なポリリズムにラテンやロックの要素をミックスした、新しい音楽「ンバラ」という演奏と美しい歌声が織り成すワールドミュージックですが、今回は、「ンバラ」を基盤にしながら、ウード(アラブ琵琶)やカワラ(エジプトの吹笛)などアラブ楽器を取り入れて、よりオリエンタルな音楽になっています。

オリエントやアラブの音楽と言うと、私達日本人には馴染みにくい短調のギラギラした灼熱下の音楽というイメージがありますが、そのようなアラブ独特の短調の美意識を引き立てながらも、アフリカ独特の陽気なリズムと融合して、とても聴きやすく仕上がっていて、アラブ世界がより身近に感じる一枚です。
by hide3190ymo | 2006-08-01 20:58 | 音楽&映像
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