はじめてのフジロック (前半)
フジロックから帰ってきて3日も経ったのに、まだ楽しい気持ちが持続して、仕事も能率的で、生き生きとしており、 不思議と自信がわいております。

楽しいと思える自分ってなんだ? 楽しいと思える基準ってなんだ?
なんという感覚であろうか。 なんというフィーリングであろうか。
初めて恋をしたような。 初めてプールに行ったような。
地球に遊びに来た宇宙人の気分なのさ。 (以上MIXI日記より転写)
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フジロックに行きたかったのは、大学時代からの友達のJOHNくんが行ってきて、「すごく良かった!(特にレッチリ)」って感動していたのと、去年のフジロックのunbore03さん、sprewell8_daisukiさん、la-pandaさんのブログを見て、いいな、いいな、行きたいなーと思ったからです。

実際に行ってみて、「世界一クリーンなフェス」と言われているように、ゴミの分別とか、バスやトイレに並んで待つマナーの良さとかは、今日の横浜の花火大会とは比べ物にならないほどGOODで、「人が多いのにストレスにならない」というのが第一印象でした。都会で人ごみの中にいると窮屈で疎外感を感じるのに、ここにいる人はみんな仲間という感覚でした。

それから、イベントに行政や権力の匂いがしないということです。当然スポンサーがいるからイベントの資金があるわけですが、都会で行われるイベントの殆どは、県知事や市長の’人気取り’や、偉い建築家の権威とか、そういったものを感じます。でも、ここでは、偉い人も偉くない人もなく、誰もが同じ人間だ(当たり前のことですが)というスタンスです。

私は、大学のとき、都市計画を専攻したのですが、その理由は、「ユートピア」を作りたかったからです。みんなが自然や社会の中で共存し、みんなが幸せになれるユートピア。就職して残念ながら、現実はそんな理想を追いかけられるものではないと痛感しました。でも、私は、このフジロックを見て、一過性のイベントではあるけれど、こういうユートピアが本当に作れるんだ、と思いました。

ではでは、ベストアクトの発表です。

 ベストアクト ASH
 美しいで賞 MUSE
 テクニック賞 上原 ひろみ
 ノリノリで賞 !!! (Chk Chk Chk)
 シュールで賞 CLAP YOUR HANDS SAY YEAH
 貫禄あるで賞 KULA SHAKER
 パフォーマンス賞 MUM-MRA
 雨の中大変だったで賞 クラムボン
 アレンジいいで賞 The bird and the bee
 カワイイで賞 Blonde Redhead
 エキゾチックで賞 PURI
 新人賞 Goma & Jungle Rhythm Section
 がんばりま賞 Chemical Brothers



初日は、朝5時に起きて、7時台の東京発の新幹線で、9時台には越後湯沢につきましたが、民宿に宿泊用の荷物を届けに行きましたが、駅から歩くこと片道20分、往復40分(ま、暑いので歩くのが遅いのもある。)、荷物の整理整頓の時間も含めると1時間のロスはありました。越後湯沢から出ている無料バスは、待避所だけでは並びきれず、駅のコーナーまで長蛇の列が続きました。でも、想像以上にバスの本数が多かったので、13時前くらいには、リストバンドをGETできました。

初日のお目当てであるBLONDE REDHEADがRED MARQUEEで12時45分開始だったので、私が会場についたときには、KAZUの歌声が入場口まで聞こえてきて、まだ地理感もなく、REDへ猛ダッシュしていきました。そして息を切らせながらも、ライブで踊る私。BLONDE REDHEADは、日本人の女性とイタリアはミラノ出身の双子兄弟がNYで活動しているくベースレス・バンドで、私もフジロックの予習をきっかけに知りました。KAZUはとてもキュートで高音のボーカルとギュンギュンのギターがかっこいい女性でした。RED MARQUEEは、テントの中ですが、アーチストが近くで見れていい会場でした。

そしてお腹がすいて、ワールドレストランでアフリカ料理のチキン&ピラフで体力をつけて、FIELD OF HEAVENという少しメイン会場とは離れた場所で、Goma & Jungle Rhythm Sectionを見ました。彼らのアルバムについては予習してこなかったのですが、ホームページで試聴して聴いてみたいなーと思いました。民族楽器やパーカションを使ってアップテンポな音楽をしていて、観客もみんなゆらゆら踊っていて、楽しいバンドでした。

「オレの夢はフジロックのステージに立つことだった!オレの夢は今、現在進行形だ!」と、GOMAさんが熱く語っていました。いいなぁ、若いって。(若いのか!?)

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若いと言えば、紅茶大好きのUKロックバンド MUMM-RAを、初日の夕方に見ました。アルバムで聴いている以上にかっこいい、そしてRED MARQEEのような小劇場的な空間が似合うバンドだと思いました。パンクっぽく暴れたと思えば、急にはにかんで可愛らしく歌ったり、そのコントラストが良くて、「女の子を踊らせるバンド」という点では、フランツに匹敵するものがあると思いました。後ろの人まで良く見えるようなお立ち台みたいなものを作って、そこで熱唱したり、ライブを盛り上げることに一生懸命な、いい青年達だと思いました。

再びREDの外に出て、REDとワールドレストランの間の木陰にレジャーシートを敷いて、スペイン料理屋で買ったハンバーガーを食べて、次のMUSEのライブに備えながら、REDから聞こえてくるOcean Colour Sceneを聴いていました。近くにいる人が「OCS、いいねー」なんて言っていました。OCSってNTTコミュニケーション!?って感じですが、歌は、ポールウェラー兄さんが見込んだバンドだけあって良かったので、今度アルバムで聴いてみたいと思っています。

そしていよいよMUSEの出番、フジロックでGREENステージと言われる一番大きなステージに行きました。夜のGREENステージは、明るくて野外のいい感じの雰囲気が出ていました。MUSEは、マイミクさんや他のブロガーさんがこの春に単独公演をやったときの日記を読んで、「ライブでこそ生かされるバンド」と複数の方が書いていたので、とても楽しみにしていました。ウワサどおり、凝りに凝ったサウンドで、GREENのステージから客席全体までが、ひとつの惑星になったような、光を散りばめた宇宙のような、美しいロックンロールでした。

THE CUREのライブが夜遅くなってしまい、2日めに午前中から見たいバンドがあったのと、MUSEで満たされた気分になったので、CUREは断念して越後湯沢行きのバスに乗って宿に戻りました。MUSEの’Black Holes And Revelations’が頭の中でずっとグルグル回っていて、心地よい感じでした。

民宿は、4人の男性相部屋でしたが、最初に帰ってきたのは私でした。女性陣はすでに何人か帰ってきていて、毎年この宿に泊まっているらしくて、管理人のおっちゃんに、

「おっちゃん、元気やったかー、日に焼けたなぁ!」

と挨拶していました。宿は冷房がなく、苗場より標高も低くて蒸し暑いんだけれど、冷房を使えないことは、地球温暖化には良いことです。同じ部屋で次に帰ったきた松戸(千葉県)出身のメガネ男子の好青年と友達になりました。

メガネ男子: 「お目あてのアーチストは誰ですか?」
HIDE   : 「!!!(Chk,Chk,Chk)です。」
メガネ男子: 「それはマイナーな趣味ですネ。」
HIDE   : 「じゃ、お目あてのアーチストは?」
メガネ男子: 「GROOVE ARMADAです。」
HIDE   : 「それも、マイナーではないかと。(笑)」

そんな話をして親しくなったと記憶しています。同じ部屋の4人のうち、1人は夜遅すぎてバスがなく宿に戻れなかったみたいで、2日目の朝には、3人しかいませんでした。ハンガーもなく、シャワーもぬるく、共用の洗面所のお湯の水栓からは赤水が出る(水は大丈夫)という状態で、なんか民宿とはいえ設備がなぁ・・・と思っていたのですが、朝ごはんがメチャメチャおいしかったです。会場では、なかなか食べられなかった、お魚、そして、味噌汁。味噌汁を飲む喜び!普段あたり前だと思っていたことが、すごく幸せでした。

8時に朝食を取って、2度寝をせずにすぐバスに向かったので、この時間帯では、前日の10時~11時台ほど込んでいなくて、10時頃には会場につきました。お目当ての’THE BIRD & T HE BEE’が11:30スタートだったので、軽く川原の方まで散策していました。ああ、午前中の散歩は気持ちがいいです。

RED MARQUEEで、また前の方で、’THE BIRD & THE BEE’を見ました。彼らは、エレクトリックなサウンドでJAZZYな歌を歌うPOPグループなのですが、ライブはあまり電子音を使わず、生バンドの良さを出ているアレンジで、アルバムとは全然違う音が聴けてよかったです。会場の中で、大きな風船をたくさん飛ばして、みんなでバレーボール状態、とてもファンタジックなライブでした。

続いて、RED MARQUEEで前の方をキープして、Sandii Thomを見ました。失礼ですが、(他人のことは言えませんが)思ったより太っていて、「鏡の中のサンディ」という感じではありませんでした。サンディの良さは歌声をシンプルに強調しているところなんだけれど、バンド編成で、かなり軽いロックのようなアレンジをしていて、学園祭レベルかも・・(ファンの方、すみません。) でも、歌に関して言えば、すごく実力があるし、ハーモニカも迫力がありました。唯一「I wish I was a punk rocker (with flowers in my head)」という仮定法過去形を用いたヒットソングだけは、シンプルにアカペラと打楽器だけで決めてくれて、見に行った価値はありました。

今回のメインイベントである「!!!(Chk,Chk,Chk)」の前に、2日目もワールドレストランでまたアフリカ料理店で、今度はチキン入りカレーを食べました。チキンが甘く煮込まれていて、めちゃ美味しかったです。そしてトイレを済まし(←そんなことレポートせんでいいって)、GREENステージに行きました。

!!!(Chk,Chk,Chk)」も、GREENステージのかなり前の方で見れました。「!!!Chk,Chk,Chk)」は、ありとあらゆるジャンルの音楽を全てダンスミュージック(グルーヴ)に収束させたファンキーな8人編成バンドで、私のフェボライト・バンド(お気に入りのバンド)です。とにかく踊りました。跳ねました。まさに、!!! 。後ろの方は盛り上がっているか分かんなかったけれど、もう最高です。二ックオファーの半ズボンも野生的でステキです。

引き続きKULA SHAKERと、密度の濃い時間帯でした。2バンド続けて前の方にいるのは体力的に無理なので、少し後方に下がって見ていたけれど、以前のインドっぽい音楽から、日本先行発売アルバム「Strange Folk」からもやってくれて、彼らもアルバムもいいけれど、ライブもかっこいい!って感じで、踊りまくり、脈拍数は軽く100は超えたと思います。

KULAのライブが終わった後で、ワールドレストランに集合して、2人のブロガーの方々と会えて、彼女の連れの子供さんと4人で、楽しくティータイムを過ごさせていただきました。

再びGREENに戻って、いよいよKaiser Chiefs。やっぱ「♪ルビルビルビルビー ♪あーあああーああー」が良かったです。KULAよりは(比較するのもなんですが)キャッチーな感じで、ステージを飛び降り、客席を駆け抜けるようなシーンもありました。

後半の記事はこちらです
by hide3190ymo | 2007-08-01 19:23 | 夏フェス・イベント等
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